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June 12, 2005

浮世にこそ、華あれかし

だいたい、何だってんだよ、深夜のあの時間に。

思わず、クレジットカード番号を入力して買っちまったのは、昔懐かしい曲を集めたCDコレクション。ふっと家に帰ってきて点けた通販番組、どの曲も微妙に懐かしく、酒で酔いどれた頭では是非も無く買ってしまう他なかった。

どうなんだろう、深夜の通販番組でやたら売っている名曲CD選集が商売足りうるのは、購入する側を、思い出や懐かしさのシャブ漬け状態にしておいて、買わせるってことなんじゃないだろうか。僕はそれに、まんまと引っかかってしまったわけで。。

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今年のゴールデンウィークは、十年前に住んでいた街を歩く機会が有った。
地方都市の十年の変化は、東京のそれよりも顕著に見て取れる気がする。変わったもの、変わらないもの。街を歩きながら、iPodは思い出のメロディーをエンドレスで流している。思い出に浸るお膳立ては、すっかり整った。
思い出の欠片が、五感を通じて僕に入って来るのを待つばかり。

・・・だけど、不思議だ。何も懐かしくなんてない。

五感は最大に研ぎ澄ましたつもりだった。けれど、歩けども、歩けども、刮目すれども、舌の先ですら僕は懐かしさを解れなくなっていた。

ノスタルジーを理解できない不感症ぶりに、僕自身、若干の辟易を感じつつ。しかし、「まだまだ俺はやれる」と妙な確信にも満たされた瞬間だった。

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虚勢じゃない、強弁じゃない。昔なんて過去なんて、せいぜい楽曲の中にしか存在しないんですよ。探したって、もう何もないんだから、そこには。主人公が不在のドラマなんて、見ても何も感じ取れるわけないだろう。

浮世にこそ、華あれかし。

この身は地上に落つるとも、僕は、久米の仙人にこそ、憧れる。

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Comments

あるねえ、そういうの・・・。私もこの間4歳まで住んでた団地(長屋ともいう・・・)の近くを通る機会があった。団地はラーメン屋の駐車場になってたよ。
けど別に何ということもなく、「ああ、そうですか」ってなもんだもん。
ところで家内のじいさまが先日亡くなったので、今年も引き続き喪中です。こっちにくる予定はあんのか?

Posted by: おやま | June 13, 2005 at 06:54 PM

喪中ついでにもう一言。じさまが亡くなる前に、述べていた繰言の変遷を紹介。
1.意識は朦朧としていたが、比較的大丈夫そうだったとき。・・・「最近寝る時にいやな音が聞こえたり、恐ろしいモノが近づいてくる気配がある。」
2.だいぶやばい状態のとき。・・・「最近は寝るころになると、いい音楽が聞こえ、大きな岩の上に美しい花がたくさん咲いている夢を見る」→それを聞いた家内の姉:「今度その夢見たら、そっちへ行きなさい」
3.義姉の一言が効いたのか、なくなる前日は既に「死にたい」と言っていた、らしい。
まとめ。
人間だいたいこんな感じで逝くみたいです。

Posted by: おやま | June 13, 2005 at 07:03 PM

>おやま様

お返事遅くなってしまってごめんなさい!!
含蓄深い、「じいさま」の話をありがとうです。。

恐怖は身に付きまとって離れないものですし、
「恐ろしいモノが近づ」く感覚はまさに、何かの兆しを指すのでしょうね。
その境界線の先に、何があるのか。

こちら側、あちら側の論理かも知れませんが、すごく興味深いテーマではあります。

>こっちにくる予定はあんのか?
行きたいですね、たまには、夜も歳も、あっちもこっちも忘れて、呑もう。

妻君によろしう。

かどぅ拝

Posted by: かどぅ | June 19, 2005 at 01:03 AM

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