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March 13, 2005

「ライフ・イズ・コメディ! ピーター・セラーズの愛し方」

・・・いや、ほんとにねえ。

未だに「自分らしく」とか言ってる輩を見ると、ゲロが出そうになるんですよ。いや、すばらしい。「自己実現、大いにばんざーい!」とシニカルな気分にさせてくれる一作。

lifeiscomedy

およそ1ヶ月ちょっと前、30歳の誕生日は独りで映画館詣をしていた訳ですが、そのときに見たのがコレ。稀代の名優・ピーター・セラーズの一生は、様々に異なる人格を演じ続けることの挑戦でもあったわけで。「博士の異常な愛情」も、初めて観、彼が1人3役を完全に演じ分けていることに、ただただ驚いた。そして、彼の破天荒(こんな平板なコトバしか思い付かない自分が情けないが)なる生き様にも。

セラーズの苦悩は、ある意味で万人に付き纏うもののようにも感じられる。誰しも盲目的に何かに突き動かされたり、衝動的な振る舞いに自身、てこずったりするのではないか?
こんな僕も、その昔の浪人時代には加藤諦三の本に随分、お世話になったものだった。ま、いま世の中に出回っている自分探し系の本の7割は彼の著書に近似した内容なんだろう、などと乱暴にも忖度してみる。

・・・でも、そもそも考える。“自分探し”ってなんだよそのコトバ。
「自分」はどの時代に生まれ落ちたいかも決められず、自分で命を絶たない限りは死ぬタイミングも決めることができない。入口と出口の決められたチューブの中で、せいぜいが自分らしい選択と思われるものを楽しんでいるだけじゃないか。
誰しも、セラーズのように生きたい気持ちは心の中にあるはず。自分を探すことに汲々する人生なんて、バカらしい。堕落も快楽も、華であります。自分を磨くことばかりに振り回されるのは、ちょっと痛々しい。
成りたいもの・成りたくないものも含めて、コロコロと変わる自分にいつもハラハラさせられ続ける。僕ならそういう人生を送りたい。間違っても、今日の占いに一喜一憂するようなアホには成りたくない(とはいえ、つい観ちゃうんだけどさ・・・)。

いつもながら、映画評なのに、全然違う方角に行ってしまうなあ。
というわけで、、セラーズに敬意。見事に演じきったジェフリー・ラッシュにも★5つ。

まだ上映中かな?↓
The Life and Death of Peter Sellers

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Comments

“自分探し”に関しては例えがベタで恐縮ですが「青い鳥」とは逆で、近く(自分の中)を探したって、きっと何も出てこないんですよね。
“自分探し”って言った時点で終わっちゃってる。自分なんて最初から無い、常に仮の姿、くらいに思ってたほうが、気が楽です。

>とはいえ、つい観ちゃうんだけどさ・・・

かどぅさんの文章は自戒と逡巡があっていいですね。

Posted by: 盥アットマーク | March 16, 2005 at 04:14 PM

◆盥アットマークさま

いつもお越しいただきありがとう御座います!

>かどぅさんの文章は自戒と逡巡があっていいですね。

さすが盥さん、正鵠を射たご指摘でいらっしゃいますね、、
うまく見せられているかどうかは問題ですが、結果よりも逡巡のプロセスを表現していきたいと日々思っております。。自分の臓物と消化の進み具合をゆるゆると見せる気分でしょうか・・・。
(見せられた側はたまったもんじゃない?)

お恥ずかしいですが・・・m()m

Posted by: かどぅ | March 17, 2005 at 02:26 PM

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