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June 12, 2004

犬は吼えるが、

みなさんとっくにお気付きでしょうが、かどぅちゃんねるは巨大掲示板サイト「2ちゃんねる」に名前をあやかっております。いまを遡る事、5年とひとつき前、インターネット世界に産まれたこの革命的なウェブサイトは、当時の僕を朝から晩まで虜にしました。

豊富な話題(板)、センセーショナルな事件(佐賀県の少年バスジャック事件予告など)、「逝ってよし!」「オマエモナー」に代表された2ちゃん語・・・。
でも、何よりも僕が面白く感じたのは、「名無しさん」が生き生きと掲示板の中を闊歩するダイナミズムでした。

実生活ではまったく縁もゆかりも接触もない、それこそまさに「名無しさん」が、あるトピックを肴に喧々諤々の大論争ができる。
そこは、成りすましも芸能人も学者もネカマも関係なく、ひとはいつ通り過ぎ消えても構わない、ただロゴスだけが支配する楽園に思われました。

最近、知人の紹介で、とあるコミュニティサイトに登録しました。個人名(姓名)を入力し、ハンドルネームを指定して、これで入会完了。コミュニティサイトなので、基本的には人からの紹介でしか入れません。知人間でリンクを張ると、その知人の数を括弧付き・他人紹介つきで表示させることができ、学校名や会社名や趣味なんかでグルーピングすることも可能。
サークルだ、会社の同僚だ、趣味仲間だ、のある種のコミュニティの中で議論やネットワーク構築を深めたいと志向するひとには、これ以上に利便なサイトはないかも知れません。ネット社会ってここまで進んだんだなあ・・・。

・・・しかし、この会員制コミュニティには、何やら薄ら寒さを感じなくもない。

基本的には知人同士のネットワークなので、お互いを紹介しあって成立するわけだが、その紹介文のほとんどは個人への誉め言葉から成立している。そらそうだ。日常のセイカツを持ち込んでいる以上、そこには上司に部下に同僚、先輩や後輩、親に兄弟、、あらゆる糸に絡め取られるようにできている。知ってるひとのことなんてそうそう悪くは書けんもんだよ。

こういうサイトを待っていたひとは多いのだろうが、自由きままに何かしら表現をしたい人間にとって、この手の「手加減」は致命的な制約だ。書きたいこともろくに書けやしないような表現ツールなんて、組合の機関紙以下の価値もない。
荒野に出られない臆病犬は、せいぜい犬小屋で吼えてりゃいいんだ。

どうやら、僕には、野良犬のほうが性に合っている。

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Comments

野良犬ですか。うっふっふ、わかるわかる。
わたしは幸か不幸かイマドキの「紹介制サイト」に誘ってくれるような知人が居ません。そういう世界に生息していないってことだと思います。

わたしはネット世界としてはわりと早い時期であろう7~8年前に「メル友募集」にハマってました。そのあとには「出会い系」を夜中に放浪しておりました。
なんといいますか、中身なんかどうでもよくて、とにかく「誰でもない自分」として、素手で大海原に泳ぎだしていくようなおもしろさに病みつきでした。2ちゃんなんてその最たるものですよね。
クルマの運転はしないのですが、夜中に高速をぶっ飛ばしたらきっとこんな気分だろうなぁ、などと想像したものです。

そんなかんじでつ(爆)

Posted by: たま | June 12, 2004 at 11:01 PM

たま様、コメントありがとうございます。

タマさんのサイトを見て居ても思うのですが、こうしてブログをかいていると、ひとの外見や社会生活上の様子はともかく、純粋に書きもののシュミで繋がっているんだなあーという点が嬉しかったりするんですよね。

>「素手で大海原に泳ぐ」

実に、面白い感覚だと思います。未知の世界に踏み出すのって、仮にそれがネットの上であっても、普通はある程度の不安があるものだと思います。でも、たまさんの感覚だと、その不安や恐怖以上に、ワクワク感が出てくるんでしょうね。

しなやかだけど折れにくい、柳のような、そんな強さがある方なのかなあ、などと拝察いたします。

ともあれ、匿名の持つ面白さが、いまでも僕自身を魅了しているのは確かですね。。

Posted by: かどぅ | June 13, 2004 at 07:19 PM

かどぅさま

身にあまるお返事ありがとうございます m(_ _)m

>ひとの外見や社会生活上の様子はともかく、純粋に書きもののシュミで繋がっているんだなあーという点が嬉しかったりするんですよね。

まったく同感です。
「モニターに浮かぶ文字だけでは其の人となりはわからない!」
と主張される方々のご意見はそれなりにごもっともだと思うのですが、それでもわたしは、其の方が書いたものから得られる情報ってけっこうたくさん有るんじゃないかと思います。
(それがよくできた演技とか、演出であっても、ちゃんとしてておもしろかったらもちろん歓迎!です)

>しなやかだけど折れにくい、柳のような、そんな強さがある方なのかなあ、などと拝察いたします。

はっはっは。。。ありがとうございます。
それはわたしが「そうでありたい」と願う姿であります。
文章の中だけでもそれが実現できれば、まさに身に余る光栄でございまする。
これからもどうぞよろしくおねがいします。

たま

Posted by: たま | June 13, 2004 at 09:28 PM

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