« わが心のラヴソング・ベスト3 | Main | アキバでリュックを背負っている人は約85%(ソフマップ店頭調べ) »

May 15, 2004

美容師に学ぶ人材育成

行きつけの美容院で髪を切ってきた。

美容師の世界は完全分業である。髪を切る人、染める人、洗う人、乾かす人、マッサージする人、床を掃除する人、、、そういえば、ちょっと前まで「髪を洗ってくれていた人」が、今日は「マッサージする人」になっていた。これはどうやら、このヒエラルキーの中で出世したということであろう。

カリスマ美容師ブームやなんかで一時期脚光を浴びた業界とは言え、いまだに根強く徒弟制度は残っている。
お客の髪を切れるようになる(いっぱしの美容師デビュー)まで、このお店では最短で3年はかかるという。一日中立ちっ放しで足腰を悪くしたり、お湯で手がカサカサに荒れたり、薬剤を利用するので手がかぶれたり、、そして、髪をサクサクと切る様に憧れて入った業界なのに、お客の髪をいじることは許されない。そういう様々なフラストレーションも有って、辞める子は決して少なくないという。そりゃ、技術が今日明日で身に付くなんて、そんなに虫のいい話もないんだろうけど・・・。

それでも、「おカネを貰って修行をさせて貰っている立場」と本人たちは捉えている。また、お店の人曰く、工芸や飲食など他の職人修行に比べて、3年という期間は決して長くないそうだ。・・・見上げたものです。

僕の通うお店は何店舗も支店を構える人気店なので、美容師デビュー後も決して楽ではない。
お客から指名を貰うことは何よりも大事だが、常に新しい技術を勉強し続けること、国内外のヘアスタイルのトレンドだけでなく、服飾全般に対するアンテナを高くしておくこと、その時期時期の流行の色を知ること、新しい美容製品や薬剤なんかの知識を持つこと、なんかもあるらしい。また美容師キャリアが長くなると、「いち美容師さん」としての立場から、「店舗のマネジメント」面まで担わされるようになるという。毎月の顧客の増減と売上高、従業員の育成、店舗のデザイン、海外とのアライアンス、他店の売上動向のチェック、業界でのプレゼンス策や広報宣伝、、こんなことも、「いち美容師」が考えなければならなくなるという。

僕は昼間はコンサルティング会社勤めをしているが、実に構造的には酷似している。最初はクライアント(お客様)の前には立たせてもらえず・喋らせてはもらえず、議事録を書いたり図表を作ったりの日々。やがてきちんと基礎的な読み書き能力を身につければ、その後、クライアントの現場担当者レベルとの話し合いに参加できる。しかし、ここではあくまでも「お話ができる」レベルであって、なんら意思決定をできるわけではない。こちらが次第にレベルを上げる(それだけの意思決定に関わる能力が身に付く)につれ、クライアントも意思決定可能な人物との交渉・話し合いが可能になる。。。

どこか徒弟制度的な側面があったりするところや、育成のために自分を鍛え続け、アンテナを高く持ち続ける点。そして、自分のことばかりを考える立場から、次第に全体のこと部下のことも考えなければならない立場に・・・。

2時間半、変わる変わる僕の髪の毛を取り巻く人に囲まれながら、何やら頑張りたくなるような気持ちになりました。

|

« わが心のラヴソング・ベスト3 | Main | アキバでリュックを背負っている人は約85%(ソフマップ店頭調べ) »

Comments

なんだかRPGみたい・・・って思いました。実際そうなのかな。
わたしも仕事のLvじゃなくて、人生のLvを上げたいなぁ。がんばります。

Posted by: akari | May 15, 2004 at 06:27 PM

確かに、RPGそのものかも知れませんね。

昔ながらの職人系な商売にはこういうのが多いですよ。
人生のLvか・・・それはそれで頑張らなくては。

Posted by: かどぅ | May 16, 2004 at 12:35 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/24481/598386

Listed below are links to weblogs that reference 美容師に学ぶ人材育成:

« わが心のラヴソング・ベスト3 | Main | アキバでリュックを背負っている人は約85%(ソフマップ店頭調べ) »