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April 26, 2004

「客いじり芸」に物申す!

お笑いの世界では、素人と玄人の境目が無くなってきたように思う。

昔は確固たるプロ芸人の世界でのヒエラルキーがあり、先達の芸人のお弟子になり、その世界である種の修行を積み重ねて、ようやく表の舞台に立てるようになる、というプロセスがあった。いまは、昨日までクラスの人気者だった子が、別段の訓練を要することなくいきなり表に立てるような時代になった。

逆に言えば、素人の持つある種の日常要素はお笑い感覚に容易に反映できるものとなり、身近な日常を切り出していた落語やコントの世界は虚構や模倣の「非日常」となってしまったのだろう。そして、素人でも面白おかしな笑いを取れる芸として、もっとも顕著なのものが「客いじり」芸だと言える。

僕はこの年齢にして、子供の頃から落語を見るのが好きだった、という特異体質も手伝って、素人同然の芸に対しては極端に拒否感がある。どんなに面白くても所詮は一過性。ビデオで取って3ヶ月後に見直したら、つまらないに決まってる、と思っている。
落語の世界は、ストーリーを愉しむということもあるが、もともと古典落語なんてあらすじもオチも判ってしまっているわけで。落語の場合は、同じ演題を演者の個性の違いで愉しむという要素のほうが強いのではないだろうか。間の取り方や、カタルシスの作り方、みぶり・手振りの入れ方、茶をすすったり・そばを食べたりする所作が個々人によって違う。その違いを愉しめる芸なのであろう。

そして落語の場合には、10年前に演ったものでも、いま見て愉しむことができるという反復性・継続性の高さがある。思うに、プロはアベレージヒッターとしての普遍性を持っているものなのだ。

日常のどの領域においても、手軽で、簡単で、手短に、理解のできるものばかりに淘汰されてきた時代。このお笑いの志向に対しても、あえて、「NO!」を突きつけてみたい気もする。

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Comments

落語についてまったく無知なのでコメントしづらいんですが、確かに最近の客いぢりの芸はつまらないですね。
というか、わたしはまったくテレビを観ない人間なので、最近のお笑いもわからないんですが・・・

落語で唯一語れることといえば、中島らも氏が、「古典落語はつまらん! なら俺が書く!」と言って書いた新作落語を読んだくらいかなぁ。
でも古典には古典の良さがあるんだと思います。なんていうんだろ、クラシック音楽とかと一緒なんじゃないかな。クラシックも同じ曲をそれこそ100年もいろんな人が演奏してるけど、演者によって全然違って聴こえるし・・・
一度ちゃんとした寄席に行ってみたいですね。

Posted by: akari | April 26, 2004 at 07:27 PM

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